気が付けばもう12月になり、ブログの更新もだいぶ間が空いてしまいました・・・
久しぶりの更新は、修理事例の紹介です。
ホームページ経由でいただいた修理依頼のうち、お客様から掲載の許可をいただいた修理事例をご紹介していきたいと思います。
釜・鉄瓶の修理についてはこちらの記事をご覧ください。
⇒ 茶の湯釜・鉄瓶の修理に関する記事
今回ご紹介する事例は、海外からの修理のご依頼です。
イギリス在住の日本人の方で、ネットオークションに出ている釜を購入し、修理してお茶会に使いたいとのことでした。
オークションに出ている写真から概算の御見積りをお伝えし、落札後当工房にお送りいただきました。
修理前
割れなどの傷みは無く、水漏れもない状態でした。
釜の底と内側が錆びていましたので、錆を落として焼抜き(錆止め処理)をすることにしました。
(修理前の釜の内側の写真は撮り忘れました・・・)
修理後
釜底の中央の「湯口」(鋳造時に溶けた金属を流し込んだ注ぎ込み口の跡)部分が周囲よりも薄くなっており、錆を落とすと水漏れが発生するかもと心配しましたが、問題なく焼抜きの修理だけで済みました。
修理前は煮え金がありませんでしたので、釜の内側には新しい煮え金をつけました。
付属の鉄製の共蓋と釜鐶も釜と同様に焼抜きし、漆で着色して仕上げました。
11月にイギリスで炉開きをしたそうで、修理した釜をかけている写真を頂戴しました。
新たにゆりの木で作った炉縁にぴったり合い、煮え音も落ち着く音で気に入ったとのありがたいお言葉をいただきました!
修理した釜を実際に使っているところを見られるのはうれしいですね。
釜や鉄瓶などの鉄器、風炉などの銅器の修理でお困りの際はぜひご相談ください!
御見積りは無料です。