11月~4月の寒い時期に用いられる道具です。
風炉釜より大振りで、茶室に切られた炉に入れて用います。
浜松文真ノ釜
真形釜の羽を落とした、堂々とした風情の釜。
炉の時季を通してお使いいただけますが、特に初釜の席に適した釜です。
住吉文真ノ釜
真形釜の羽を落とした、堂々とした風情の釜。
浜松文真ノ釜と同様、初釜の席におすすめです。
十牛文撫肩釜
肩の部分がなだらかに下がっている形が特徴。
たっぷりとしていて扱いやすく、炉の時季を通して取り合わせやすい釜です。
高砂釜
「我見ても久しくなりぬ住吉の 岸の姫松幾世経ぬらむ」の歌と尉と姥が描かれています。
結納や長寿のお祝いの席に最適です。
塩屋釜
塩屋を模った鐶付を付けた釜。
鐶付は空洞で釜とつながり、軒にあけられた小さな穴から湯が沸くと湯気が出るようなっていて、海水を煮て塩をつくる塩屋の煙に見立てています。
矢筈釜
口造りが肩から口縁にかけて斜めに落ち込んだ形の釜。
肩には小さな穴があいていて、湯が沸くと湯気が上がります。
冬の日に用いると、釜から上がる湯気により暖かい風情が感じられます。
責紐釜(共蓋、古鏡写替蓋付)
釜の口の際に骰子(さい)の鐶付がついた釜。
貴人に献茶をする時、両脇の鐶付に紐を通して蓋を押さえて口を封印したことから、責紐釜の名前がつけられたとされています。
竹生島日月両口釜
日月二種の口があり、中が仕切られて二分されている釜。
名水点の際に二種類の名水で点てたお茶を飲み比べたり、一方で酒を燗にしたり、お菓子を蒸したりしたといわれます。
天猫写松竹梅文透木釜
炉の縁に置いた透木の木片に釜の羽の部分をのせて使い、炉の中の火があまり見えず、涼しげな印象となります。
春、炉から風炉へと移行する炉塞ぎの時季に使われます。
塩屋形釜
塩屋を模った釜。
一風変わった特徴的な形状の釜で、普段とは異なった趣のお席におすすめです。