締直し-修理前後比較

茶釜・鉄瓶の修理|焼抜き・締直し・底入替えの方法と料金

最終更新:2026年9月1日

茶釜(茶の湯釜)・鉄瓶の修理について

般若鋳造所では、茶の湯釜や鉄瓶の製作だけでなく、修理も承っています。

長年お使いになった釜や鉄瓶の錆び、水漏れ、底の傷みなど、状態に応じて修理方法をご提案いたします。
自社製品だけでなく、他社製のものや作者が分からないものについても修理を承っています。

修理が可能かどうか分からない場合は、まずはメール(info@hannya-chuzo.com)で写真をお送りください
状態を確認し、修理方法や費用の概算をご案内いたします。

主な修理方法と料金・納期

釜や鉄瓶の状態に応じて、主に「焼抜き」「締直し」「底入替え」の3つの方法で修理を行っています。
当工房で修理する際の参考料金(税込)は以下の通りです。
割れや欠けなど、修理品の状態によっては追加費用がかかる場合があります。

焼抜き 33,000円(税込) 納期:約1か月
締直し 52,800円(税込) 納期:約1か月
底入替え 77,000円(税込) 納期:約2か月

※実際の修理方法は、現物の状態を確認したうえで決定します。

修理方法① 焼抜き

焼抜きは、錆びてしまった釜や鉄瓶の錆を落とし、高温で焼くことで錆びにくい状態にする修理方法です。

焼抜き修理前の茶釜(切合せ田口釜)の外観

修理の依頼をいただいた切合せ田口釜。

内部に錆が広がった焼抜き修理前の茶釜(切合せ田口釜)

外側はほとんど痛みがありませんが、釜の中が真っ赤に錆びてしまっています。

このような状態の釜を再び使えるよう修理します。

中の錆を落とした後、釜全体を800℃程度の高温で焼きます。これにより鉄の表面に酸化被膜が形成され、錆びにくい状態になります。

また、高温で焼くことで表面の色や漆が落ちるため、焼抜き後に色付けを行い、全体を仕上げ直します。

焼抜きと色付けを行った茶釜(切合せ田口釜)の外観

焼抜きの処理を施し、色を付け直して修理完了です。

修理の際は水漏れのチェックも行い、水が漏れる箇所は鉄漆(かなうるし、鉄粉と漆を混ぜたもの)を詰めて漏れ止めをします。

焼抜き修理後の茶釜(切合せ田口釜)の内部

真っ赤に錆びていた釜の中もきれいになりました。
今回の修理ではお客様のご要望により、釜の内側には漆を塗らず、煮え金も付けていません。

修理方法② 締直し

締直しは、釜の上下が鉄漆で接着されている場合に、一旦上下を分離して必要な処置を行い、再び鉄漆で接着して仕上げる修理方法です。

締直し修理前の茶釜(富士釜)の外観

修理依頼品の富士釜。

内部に錆が広がった締直し修理前の茶釜(富士釜)

内部に錆が広がっているため、錆を落として焼抜きを行いたいところですが、この富士釜には、過去に底入替え修理をした形跡がありました。

過去に底入替えが行われた富士釜の接合部分

底入替えとは、傷んだ釜の下半分を切り落とし、新しいものに取り替える修理方法です。

釜の上下は鉄漆で接着されていますが、鉄漆は高温になると劣化するため、そのまま焼抜きを行うことができません。そこで、まず釜の上下を分離してから焼抜きを行います。

締直しと色付けを行った茶釜(富士釜)の外観

焼抜き後、釜の上下を鉄漆で再び接着し、色を付け直して修理完了です。

締直し修理後に漆と煮え金で仕上げた茶釜(富士釜)の内部

内部には漆を塗り、煮え金を付けました。外側は長年使い込まれた時代色をできるだけ残すよう、元の色に合わせて仕上げました。

締直しは、今回のように錆びた釜の焼抜きを行う場合だけでなく、過去に底入替えをした釜の接合部分が劣化し、水漏れや底の緩みが生じた場合にも行います。上下を分離して必要な処置を行い、再び鉄漆で接着することで、釜を使い続けられる状態に修理します。

修理方法③ 底入替え

底入替えは、底の傷みが激しく、穴が開いたり薄くなったりした釜に行う修理方法です。傷んだ底の部分を切り落とし、新しい底を鋳造して取り付けることで、再び使用できる状態に修理します。

底入替え修理前の茶釜(棗釜)

修理のご依頼をいただいた棗釜。

錆や傷みが進み穴が開いた茶釜(棗釜)の底面

底には錆や腐食が広がり、一部に穴が開いています。このまま使用することが難しいため、底入替えを行います。

傷んだ底を切り落とした茶釜(棗釜)

傷んだ底の部分を切り落とし、釜の上半分を残します。

左が切り落とした古い底、右が新しく鋳造した底です。元の釜に合わせて新しい底を製作し、釜本体に取り付けます。

新しい底を取り付けて仕上げた茶釜(棗釜)

新しい底を取り付け、全体を色付けして仕上げた状態です。

底入替え修理後の茶釜(棗釜)内部と新しく取り付けた底

修理後の釜内部です。新しい底を取り付け、再び釜としてお使いいただける状態になりました。

底入替えでは、基本的に元の底と同じ形状の鋳物を新たに製作し、取り付けます。
また、天猫釜など一部の釜では、ご希望に応じて底の形状を変更することもできます。

天猫釜は、もともと日常生活で湯を沸かすために使われ、囲炉裏に吊るしたり、かまどにかけたりして使用されてきた釜です。底を茶の湯釜に適した丸みのある形状に入れ替えることで、五徳に載せて炉釜として使用できるようにすることもできます。

釜・鉄瓶の修理承ります

釜・鉄瓶の主な修理方法を簡単にまとめると、次のようになります。

錆びた釜・鉄瓶の修理 ⇒ 焼抜き または 締直し

底部分の激しい傷み ⇒ 底入替え
※小さな穴や比較的軽度な水漏れであれば、底入替えをせずに修理できる場合もあります。

当工房で修理する際の参考料金は以下の通りです。
割れや欠けなど、修理品の状態によっては追加費用がかかる場合があります。

  • 焼抜き 33,000円(税込)
  • 締直し 52,800円(税込)
  • 底入替え 77,000円(税込)

修理品の写真をメールでお送りいただければ、まず概算のお見積りをいたします。
写真をお送りいただかず、直接現物をお送りいただいても構いません。
いずれの場合も、現物を確認したうえで正式なお見積りをいたします。

お見積りは無料です。
正式なお見積りをご確認いただき、修理するかどうかをご判断いただいてから作業に着手します。

修理期間の目安は、焼抜き・締直しは約1か月、底入替えは約2か月です。
お急ぎの場合はご相談ください。

当工房では、他社製の釜・鉄瓶や作者が分からないものについても修理を承っています。
錆び、水漏れ、底の傷みなどでお困りの場合は、まずはお気軽にご相談ください。

お見積り・修理のご相談はこちら

メール(info@hannya-chuzo.com)またはお問い合わせフォーム、FAX(0766-23-8550)でご連絡ください。

修理品の写真をお送りいただける場合は、メールでお問い合わせください。
写真を確認し、修理方法や費用の概算をご案内いたします。

写真だけでは判断が難しい場合や、正式なお見積りをご希望の場合は、修理品をお送りいただき、現物を確認したうえでお見積りいたします。

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